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2022.02.17

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【商社トップインタビュー】 三菱商事ファッション 村田茂社長 将来に向け有効な布石を

繊研新聞 2022 年 2 月 16 日付

      村田茂社長

 全社的なビジネスの数値目標を中期的に設定しながら、将来に向けて有効な布石を打っていく必要がある。取引先と運命をともにする構えで取り組んでいる。当社がこの数年取り組んできたことを大きく修正することはない。OEM・ODM(相手先ブランドによる設計・生産)を主ななりわいとしてきたが、そこで培ってきた知見を生かした事業を構築することが基本だ。

 当社は大手SPA(製造小売業)などとの取り組みを通じて、マーケットのなかのプレーヤーとして、その時々の課題に対するサジェスチョンを相手先に対して行ってきた。今後も生産性の効率をブラッシュアップすることに変わりはない。今や「安い、品質が良い、早い」だけが差別化ではない。物を生産して供給すること以外のプラスアルファの部分でも取引先の利益につながるサービスを提供することが大事だ。

 例えば、既存のサプライチェーンにおける無駄が小売価格に影響するのであれば、効率化を図ることが求められる。OEMを担う商社として過剰生産を抑えるなどして、取引先の利益に貢献したい。また、そのことが衣料廃棄物を削減するサステイナブル(持続可能性)にも資すると考える。20年にデジタル事業推進本部を立ち上げ、3D・CGサンプルなどのデジタル関連ツールの開発を行ってきた。この事業も当社のOEMによる物作りの知見を活用することで優位性を発揮することができる。

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