MC Fashion Co., Ltd.
2025.12.18
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【この人に聞く】エムシーファッション 社長執行役員 幸晋也氏
繊維ニュース2025年12月18日付
OEM商社のエムシーファッション(東京都港区)は2月、ワールドのグループ企業として新たなスタートを切った。
新体制での事業の現状と今後の展望を、幸晋也社長に聞いた。
課題解決型企業への進化目指す
―ワールドの傘下に入って以降の期間を振り返って。
最大の変化は、ワールドグループの多角的な視点や機能を得たことです。当社が長年培ってきた生産調達能力や貿易機能、BtoBのコーポレート機能といった強固な基盤と、同グループの持つ小売りの知見やインフラが融合されています。
PMI(統合プロセス)を通じ、これまでのOEM商社から、ファッションとライフスタイル領域における課題解決型企業へと進化していく、と確信を深めています。
ワールドグループのBtoB事業の中核を担うことに対する期待を感じていますし、私としても十分な手応えを得ています。
―自社の強みとは。
人材に尽きます。前身の三菱商事ファッション時代から取り扱う商品の範囲が広く、ライフスタイル領域でも調達を手掛けてきました。食品以外の生活消費財についてはおおむね生産調達が可能な体制を、豊富な人材が支えています。
BtoB事業を行う上で必要となる強固なインフラと、専門的な人材を併せ持つことも強みです。当社は、中国やASEAN全域に広がる生産ネットワークを支えるサプライチェーン・マネジメント機能を持っています。BtoB事業のマネジメントには不可欠な社内の資産を動かせる人材もそろっています。
―今後の展望は。
まずは事業領域の拡大です。エンターテインメントや医療といった、当社にとって成長の余地がある分野への進出を前向きに考えていきたい。それらの中から、将来の柱となる事業へと育てていければと考えています。
ビジネスモデルの多角化も必須の課題です。既に、産地で物流の集約を行う事業や、エンタメ分野で企画から物販まで一貫して担う事業を進めています。委託生産業務では成し得ない深いパートナーシップと高収益モデルの確立を目指していきます。
成長戦略の投資も活発化させます。7月には、ラグジュアリーブランドを展開するCFCL(東京都渋谷区)との間で、協業関係の構築を目的とした業務資本提携契約を結び、第三者割当増資の引き受けを実施しました。
こうした投資に加え、素材、技術、知財コンテンツ、海外パートナーとの取り組みも視野に入れています。
※この記事は『繊維ニュース』を発行するダイセンの転載許諾を受けています。